これは自分の体験談ですので、反面教師としていただくことが目的で作成しています。
お金を「稼ぎたいというより大切なものを守りたい。」
- 離れて住んでいる両親の老後の面倒を見ないといけない。
- そんな中で、自分に自信が持てなかったのについてきてくれている彼女にもいい思いをさせてあげたい。
- 会社員でいるのが心底うんざり。自由になりたい。
当時の自分はやっている仕事も一切好きになれず、
「普通に働いていたら給料が全然上がらない」ことに絶望していました。
その頃は、「敬意や礼儀」という社会人として必要なスキルがなく、社会人としても全然通用しない状態に嫌気が差していました。
何より仕事内容もやりたくないことでした。
しかし、「石の上にも3年と言うし、やめたところで自分には何ができるんだろう大丈夫かな。」
「常識から外れるという不安」がありました。
そんな中で、
「昔から好きだったゲームに似たFX」という存在に出会い、自分にはこれだと思いました。
FXには「大金を稼げるという夢があることと、楽しさと、深さに魅了されました。」
映画で「ウォール街で成り上がって、かっこよくスーツを着て、夜景の見えるところで、食事をしているシーンを見ましたが、投資の世界に憧れていました。
- 「俺もいつか数億持ってホテルで良いスーツ着て、定員さんと気さくなやり取りしてぇ」
- 「田舎から家族とか連れてきて喜んでもらいつつ、まるで自分のホテルかのように振る舞いてぇ」
と思っていました。
しかし現実は、
当時「精神科等で働く国家資格取得」のための研修で、1年間は「実質介護の仕事」をしていました。
しかし自分自身は心理学を学び、「隠していた自分を深く見つめることができたので、次は大切なものが守れるようにお金を稼ぎたい」と思うようになって現実と理想の間で葛藤していました。
ネット環境が秒針月歩でよくなり、テレビで「BNFさん」というジェイコムご発注で20億儲けた」という方が取材を受けていて、信用無限回転、世間でも投資ブームが到来していました。
もちろんみなさんも「FXに興味がある動機はきっと儲けたいから」だと思います。
安易に「儲けたいというだけでなく、大切な人を守りたい」等、非常に根本的な欲求と一体となっているのではないかなと思います。
ここでは、自分が経験した、「投資をするという怖さ」について紹介したいと思います。
「正直、特別な天才でもない限り、負けてしまう経験をしてしまうのではないかと思います。」
そして負けるところからスタートするのが投資なのかもしれません。
【FXトレード日記】二十代で全財産を飛ばした時の話
投資で絶対にやってはいけないランキング一位は、
きっと「全財産を入金し、毎回フルロットで取引する。」
これをすると、「確実にお金がなくなる」という魔法の技ではないかと思います。
もしそういう方が周りにいたら「全く逆のポジションを持つとかなり利益になる」のではないでしょうか。
自分自身さらに、葛藤だけでなく当時、「ネットワークビジネスで出会った人に騙されて、友人とともにお金もなくなり、奨学金なども数百万返せていない中で、父も急死していました」
まさに「これしかないラストチャンス」
と言わんばかりの熱意で、コツコツと、「2年間ほど一切贅沢せずにためたお金を100万までためていました。」
パソコンがなかったので、口座を開いて、全財産を入れて、「携帯でトレード」していました。
その時出会った知り合いに「儲かる」と聞いて
値動きが激しい「暴れ馬」と言われるイギリス通貨のポンドを扱っていました。
勝負感には多少自身がありました。
なぜなら「パチンコやスロットでは勝っていたからです。」
しかし、相場においてはビギナーズラックすらありませんでした。
相場の申し子すぎる自分「ほぼ全てのトレードで負けていく」
繰り返しますが、自分にはビギナーズラックすらありませんでした。
当時の自分がやっていたことは
「もうそろそろ反発するだろう。」
という期待を込めて
- 「下がって来たものを買う」
「トレンドに逆らった逆張り」を繰り返していました。
ためしにやってみたトレードが一瞬で2万ほど負けました。
- 「パチンコで負けると同じくらいか」
- 「まだ取り戻せる」
ここはまだ大丈夫で、という感覚でいました。
しかし、買って急落でロスカット-2万
買ってロスカット-4万。
「本当にあっという間に8万ほどの負け」になっていました。
このあたりでなんて不運なんだと激しすぎる怒りがこみ上げてきました。
「温泉に長く浸かりすぎたあと」みたいに頭がふわふわとしているのに、チャートを凝視しているような状態です。
- 「どんなけ下がるんだ。従わせてやる。」
という虚勢をまだ張れてはいますが
「どうなってしまうんだ」という恐怖と怒りがまじり、でも心が折れてしまったら終わりなので虚勢を張っているような状態なんだと思います。
「生まれて2日目の子猫がトラを威嚇しているくらいの気迫です。」
8万のマイナス。もうすでに損失が自分の許容量をはるかに越えていました。
ここでトレードが完全に固定されました。
自分が連敗した「ポンド円を、しかも買い一択で取り戻そう」という感覚でトレードが完全固定されています。
- 「お金以外に失ったのは自信もあった」のだと思います。
- 「自分が正しいことを証明したい。」
- 「今から取り戻すには相場を全部取るしかない。」
心境としては、「ドラゴンボールの悟空がピッコロ大魔王と戦った時の名言」
「オラの全てをこの拳(一撃)にかけるしかねぇ。」
まさにそんな思いでした。
悟空は地球のために戦っていますが、自分は「自分のミスのために窮地に追いやられています」が当時の自分は「自分のミスだ」という風には到底思えませんでした。
また、こういうトレードをしてしまう理由として
- 自分が損して決済したあとに、方向があたって上がったら、耐えられない。
そんな気持ちもあった気がしました。
「それだけは避けたい」という気持ちになっていました。
このあたりでメンタルが壊れ、「一撃で取り返したい」という気持ちに変わります。
「充分下がった」と思ったので取り返すべく、確か20枚ほどの高ロットで買いを入れた瞬間に、またさがり-4000円ほどのマイナスからスタートしていました。
そもそも-4000円は自分にとって大きすぎるのに一瞬で-4000円。
「ほんとに勘弁してくれ」と、傷口に塩を塗られているような感覚になりました。
しかも今までとは桁違いな動き方になってきました。
一切含み益を見ることなく数字が一気に10PIPとか平気で動き始め、
本当に一瞬で-1万、-3万、10万すぐに含み損は膨らんでいき、
夜の21時25分頃だったと思います。
「含み損合わせると余裕で10万を越え一ヶ月の給料が持ってかれる」
流石に「損切りは大切」と分かっても切れず、絶望的な雰囲気で完全に損切りできなくなりました。
これを典型的な「お祈りトレードといいます。」
しばらくしたら瞬間に、何が起こったのかなくらいの動き方で急落し、チャートがワープしました。
後で分かる指標発表の動きです。
一瞬で30万ほどの含み損の画面になったあたりで、感じていた気持ちは
「多分絶望でした。」
絶望を言葉で表現するのは難しいと思います。
- 何ヶ月働いたら取り返せるんだ?
- またあの日々を耐えないといけないのか?
- 真っ黒な重油を飲んで苦しくて「とっくに死んでいるのになぜか生きているような感覚」でした。
-30万その数字を見た瞬間に嘘だろと思って、怖くてポジションを切ったんですが、その後で確認すると、確実に40万ほど減っています。
その後さらに一気に下がりました。
ここからは誰かに操縦されているレベルで勝手に手が動きます。
再度同じ額のポジションをまた買いで入れようとしましたが、金額が減ってしまったので持てませんでした。
なのでさっきより少ないポジションを入れました。
再度、とりつかれたように、
買い、しかし下がりロスカット
買い、ロスカット
買い、ロスカット
- 買い5PIPで利益確定
ようやく数千円の利益が出ました。
利確した場所より高い位置でもう一回買い。
- また5PIPほど利益確定。
恐る恐る口座を見たら残金が30万ほどになっていました。
その後さらに上昇しました。
ちょっと下がったところで再び買ったものが、
「どんどん急落し、最安値も割り込んで更新してそこから下落し絶望のロスカットで負けました。」
トレンド発生時の、ちょっと戻ってここが天井かな?という動きは罠です。
もっと下があります。
そのポジションも負けて、 下がりきったところで再び買ったポジションは 夜の12時過ぎ、一切上昇することなく、含み損のまま、みているとまだ少しずつ下がっています。
下がっていくので
「再度損切りしたあと」
- とうとう相場が急上昇しました。
恐れていたことが全て現実となりました。
一番大底まで全部やられて、その後急上昇とか発狂レベルのストレスでした。
なんて自分には運がなかったんだとか思っていました。
ないのは運ではなく「相場に対する知識と経験と、基本的なメンタルです。」
まるで「全てが終わった」と感じているのに(実際終わっている)
残った資金はたしか100万から10万ほどでした。
朦朧とする中で「何も知らず、すやすやと寝ている彼女(今の奥さん)」に対する罪悪感等、起こったことが現実世界のものと思えないというような感覚でいました。
いつもより部屋が暗く感じました。
現実感がありませんでした。
しかし、この話は、金額の差はあれど多分投資をやる人間なら大なり小なり
「同じような感情の経験を味わう可能性が極めて高いです。」
同じ人間ですからね。
投資を志して取り組む中で必ず、こういった気持ちになることがあるのではないかなと思います。
むしろ「経験の浅いうちから実際の資金を回す場合」は
「こういう感情を味わう経験がスタートライン」だというとても苦しい世界です。
その頃は「失敗100=成功で財産になるなんて思えなかった」のでただただ絶望していました。
こういうトレードだけはやめたほうが良いと反面教師としていただければと思います。
この逆をやると勝てる可能性があるのかなと思います。
どうしても今の生活をなんとかしたい。 「むしろそういった気持ちは狙い撃ちになります。」
- 自分には負けれない理由がある。勝つしかない
と分かっても、「むしろそういった気持ちは狙い撃ちになります。」
「お金と命と直結するような感情を抱いている人が多くこの気持ちが厄介です。」
お金がないことが問題なのではありません。
- メンタルが弱く、経験不足、不勉強であることが問題なのです。
- お金がないから不幸だ。
と問題がすり替えられているということが問題です。
お金に対する執着はなるべく取っ払われている必要があると感じます。
感情にまみれておかしくなって「一撃ですべてを失うことができる可能性を持っているのが投資の世界」です。
それでも勉強し続け、
自分を見つめ続け、
自分の得意なパターンを守り続けることのできる人間が初めて、マーケットからお金を手に入れることができます。
- 誰でもできる、簡単なことをしていてもなかなかリターンにはならないのは事実だと思います。
投資で勝つことをこうも言い換えることができるのかなと思います。
投資で勝つ=あらゆる負けの経験を味わうこと
あらゆる負けの経験を味わう。
この時に味わう辛さはなかなか言葉に表すことができないと思います。
なので投資で勝つ人を自分はものすごく尊敬します。
失敗から学び、やめなかった人です。
特に専業トレーダーはすごい自制心と思考力だと思います。
起こった出来事はすべて自分がやったことなんだと認める強い心。
「不勉強、執着心、過信などは、すべて損という形で返ってきます。」
資本主義でお金がとても大切な世界にいるので、投資家として勝てるメンタルを作っていくことは簡単ではないとわかります。
投資は「上がるか下がるかを予想するゲームではない」とわかります。
「相場に対応することができる経験と技術と人間力を作らないといけません。」
相場の基本の「チャートパターンを覚えて」
人まねでもだめで、自分自身の人間性と共に作られるのが手法です。
対応できるトレーダーになるべく取り組んでいますが、やはりすごく疲れます。
自分自身が、専業にならず、仕事を捨てないのは、専業の怖さを知っているからです。
だから今は、「最悪なくなっても良いお金でしか絶対にトレードしません。」
なくなって良いお金なんてないんですけどね。
心によりどころがある状態を作ることで、トレードにもいい影響が出ると思います。
苦しい失敗は、成功のために必ず通る道なんだという理解は必要かと思います。
お金に執着心があるなんてみんな同じですもんね。
FXは正直、本当に厳しい世界ですので、これを読んでいただき「最初から手を出さない」というのも一つの選択になるかと思います。
しかし、乗り越えた先には、「厳しいものを乗り越えて得られる素晴らしいリターンがあるのはわかりきったことですし、自分自身と向き合うことに繋がります。」
とても手痛かったですが、学ぶことがとても多い経験でした。
かなり細かく描写することで、予防接種となり「少しでも同じ経験をする人を減らせたら嬉しく思います。
自分自身も生き残れるように多くを学べるように取り組みたいと思います。